Manufacturing Cloud/販売計画の作成と実績登録

はじめに

Salesforceより製造業向けに特化したソリューション「Manufacturing Cloud」が2019年に発表されました。今回、「Manufacturing Cloud」の機能の1つである販売計画について説明します。販売計画とは言葉の通り製造業における取引先や製品ごとの販売予定を計画・策定するためのオブジェクトです。「Manufacturing Cloud」の販売計画を活用することで製造業で重要なランレートビジネス(長期的な契約で、過去の傾向から受注数量の予測を定める)の可視性を高め、営業部門と生産計画部門とのスムーズな情報連携を実現します。

まずは販売計画レコードの作成について説明します。販売計画レコードは取引先レコードの関連から作成します。作成の流れとしては販売計画レコードを作成して対象商品の選択と販売計画数を入力するだけです。(Manufacturing Cloud導入後、設定より販売計画を有効化する事で取引先の関連として販売計画を使用する事が可能です。)

  • 販売計画の作成(販売計画作成画面)

販売計画は取引先毎に作成が可能で、主な入力内容としては“名前”、”価格表(お客様指定の)”、
“販売計画の開始日”、”スケジュール数”を入力します

  • 商品の選択と販売計画数の入力

(商品選択画面)販売計画入力画面でしていた価格表に登録されている商品を選択します

(販売計画数入力)選択した商品の販売計画数を入力して保存します

保存すると選択した商品と販売計画数が表示されます。この時、販売計画に登録しているスケジュール数に応じた月別計画数も自動計算して登録されます。

実績の登録(注文)と連動について

また、策定した販売計画に対して実績との対比を見たいといったケースもあるかなと思います。Manufacturing Cloudでは販売計画レコードに有効な”注文”レコードが関連づけられていると商品の実績数を自動的に取得されて更新されます。これにより予実差の把握や今後の計画の見通しに役立てることができます。

図:販売計画と実績(注文)の関連図。

注文を販売計画に関連付けると販売計画商品の実績数に自動集計され表示します。

実績データが社内の基幹システムで登録・管理されているといった場合はデータ連係としてMulesoftを活用すればSalesforce上に自動で実績データを取り込め作業者の負担が少なく済むかなと思います。(他にも販売計画商品スケジュールの実績数をデータローダーなどで直接更新する事や契約を介した注文から実績を取得して更新する事も可能です)

さいごに

Manufacturing Cloudを導入する事で販売計画の策定や、予実差による需要の可視化など販売計画部門にとっては有益なパッケージだと感じました。他にも販売予測機能や取引先マネージャ目標の機能などもありますのでまた機会に紹介しようと思います。

参照:Salesforce Manufacturing Cloud

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