経歴書に空白期間があると、転職には不利になるのか
こんにちは!
採用担当の池田です。
おじさんっぽいことを言ってしまいますが、今の時代って本当に良いなと思ってしまったんですよ。
なぜなら、気軽に一流選手の考えを無料で手に入れられる時代だからです。
ビジネスやアスリートの世界で成功を収めた方がYouTubeに出演することは当たり前になっていますが、従来はテレビでしか見られなかったわけです。しかもテレビの場合は編集されているので、面白い構成にはなっているのかもしれないものの、本当に聞きたいことが聞けたかと言うとそうでもなかったりしたわけで。
それこそサッカーボールを上手く遠くに蹴れないという悩みを持った小学生がいれば、憧れの選手が分かりやすく動画で解説しているのって本当にすごいことですよね。
私の時代は書籍でそういう類の情報を仕入れていたと思いますが、ボールの蹴り方って上手く言語化出来ない部分が大きいと思うので、動画の方が感覚的に理解しやすかったりするわけです。
また大学受験を控えている受験生にとっては、東大生のリアルな勉強方法を知ることもできるし、躓いている問題に似た類の問題解説動画があるので、先生に聞く必要はないですよね。
今の子供は良いよなーっという言い訳をするつもりはないものの、様々なノウハウが無料で手に入る時代は改めて凄いなと実感しているわけです。
そして私はジムが趣味でして、それこそ筋トレ動画を見ているのですが、筋トレ好きな人あるあるを1つお伝えします。
有名筋トレユーチューバーが新しいトレーニングを披露した動画が公開された翌日のジムで、ほとんどの人がそのトレーニングをやっているので非常に恥ずかしい説
筋トレユーチューバーはここ数年で増えているものの、やはり人気な方は数名しかいないわけです。
そして筋トレって不思議なことに、誰かに教わることってほどんとない領域なので自己流でやる方がほとんどだと思うのですが、今はYouTubeが良い教材になっています。
そうなると、皆さん同じ動画を見ているので、それを真似ることがほとんど。
ジムではそのトレーニングを試しているマッチョな方が多いわけです。
ちなみに私もそのうちの1人ですが、決してYouTubeに影響されているわけではないことをアピールするために、ジムに行ってすぐは新トレーニングを試さず、30分程度経った頃に、あたかも今までこのトレーニングやっていましたよ感を出しながらやるわけですよ(笑)
ただ、新しいトレーニングはどの程度の重量が自分に合っているか分からないので、結局重さをコロコロ変えている姿を見られると、
コイツ、このトレーニング初めてやったな
とバレてしまうのですが。。。
この面白さというか滑稽さ、伝わりますかね。。。
さて今日は転職時に気になるだろうことについて触れさせて頂きます。
経歴に空白期間があることは駄目なのか
転職活動ではほとんどの企業が書類選考を設けておりますが、実は書類選考において重要なポイントって業界や企業によってそう大きく変わりません。
その中で多くの企業が“避けている”経歴の特徴が複数ありまして、その特徴の中の1つが、
経歴に空白期間がある
ことになります。
これはイメージしやすいと思いますが、日本人って人生がストレートに進んでいる人を“普通”と見なし、そこから少しでも外れると白い目で見る傾向はありますよね。
例えば大学受験のための浪人や単位不足による留年は身近な例でしょう。
浪人に関しては今の時代よりも30年前の方が当たり前だった時代なのかもしれませんが、例えば2回浪人、3回浪人となると段々と怪しまれますよね。
1回浪人は普通だし、2回浪人もまぁ気持ちとして分かるけど、3回浪人となると医学部なら分かるもののそれ以外の理由だと受かったところに進学したほうが良いのではないか。何かしら思考が変わっている方ではないのかなと。
私の周りでも1回の浪人はざらにいますし、2回の浪人もまぁいます。ただ3回以上となると、
どうしても医学部に行きたいけど彼女とのデートを優先して中々成績が上がらないお坊ちゃま君
しか知らないんですよね。
※結局そいつは4回浪人して筑波の医学部に入りました。
私は浪人経験が無いのですが、浪人って想像するだけでもメンタルがやられるので、浪人して無事に第一志望に合格した人ってそれこそストレートで進学した方よりもメンタル強かったりしないですかね?
ストレートで第一志望に合格した人と浪人して第一志望に合格した人だと、その後の人生に与える影響って違う印象を持っています。
少し話は逸れましたが、、、これはまだ“大学受験”という目的が明らかなので理解はされやすいです。
ただ問題なのは社会人になってからの空白期間。
現実的な話をすると、空白期間がある方は、今の日本では怪しまれます。
実際、大手の日系企業は空白期間が長い方は書類の時点で落とすことはザラにありますね。
期間の長さは企業によりけりですが、人材エージェントに聞く限りでは、
- 1年以上の空白はNG
- 半年前後はケースバイケース
- 3か月以内であれば概ね問題なし
としていることが多い印象です。
もちろん、空白期間の理由は十分考慮されますよ。
致し方ない理由は現実的に多々ありますので、その理由の内容によって企業側の心証が変わることは間違いありません。
ただ、その理由が客観的に見て致し方ないことであっても、期間が長くなればその分敬遠されることは否定できません。
なぜなら、以前からブログでも伝えているように、結局面接という場だけでは候補者の判断は出来ないんです。どうしても減点評価になってしまうので、
- 空白期間が無い人
- 空白期間が1年ある人
だと、どうしても前者の方が良く見えてしまいます。
それこそ外資系の企業はあまり気にしない印象ですが、日系企業はそのような“偏見”がまだまだ色濃く残っているのは事実です。
ではその偏見の詳細について詳しくお伝えしましょう。
空白期間があると、どのように思われるのか
空白期間がある人は、漠然と怪しい人と思われるのも一理ありますが、とは言え企業側から見てもそれなりの理由はあります。
おそらく大きく3つに分けられていて、
- モチベーションやストレス耐性に難があるのではないか
- どこにも採用されなかった人ではないか
- 最新の市場動向・技術・方法等に精通していないのではないか
ということです。
1.モチベーションやストレス耐性に難があるのではないかについて
こちらは企業側の“偏見”の最たる部分を占める部分ですね。仕事をする上では専門スキル以上に、
- 困難なことを乗り越えられるか
- 仲間とうまく仕事を進めることが出来るのか
という点が重要であることが多いですが、その部分で怪しまれるという意味です。
特に昨今は、メンタル不調で離職される方が多いので、そういう時代背景もあって疑われてしまう傾向があります。
2.どこにも採用されなかった人ではないかについて
こちらは読んで字のごとくですが、
空白期間について色々理由を言っているけど、結局はどこにも決まらなかっただけでは無いのか
という風に思われるという意味です。
転職が当たり前になっている時代ですが、それは誰でも転職出来るわけではなく優秀な方が転職出来るという前提なので、中々決まらない方が一定数いるのも事実。
他社が採用しないということは、おそらく魅力が無い方なのだろうと思われてしまう傾向があります。
3.最新の市場動向・技術・方法等に精通していないのではないかについて
中途入社の方には可能な限り入社してすぐにバリューを出して頂きたいという期待があります。
ブランクがあると、どうしても今まで培ってきたことを忘れているのではないか、それこそ最新の技術等にキャッチアップ出来ていないのではないかという目で見られます。
特にITエンジニアの場合、技術の進歩があまりに早いので、このように見られるのは顕著だと思って下さい。
人事側にとって空白期間があると嬉しいこと
これは完全な主観ですし、「楽したいだけだろ!」と突っ込まれる覚悟ですが、空白期間がある方は、イコール離職中なので面接日程が調整しやすいんです。
これは非常に有難いんです(笑)
中途の面接は早朝または19時以降がメインだと思いますが、とは言え7時から面接出来るわけでもなく(私が早起きしたくないだけですが。。。)、22時から面接するのも候補者の方に失礼なので、どうしても枠が限られるんです。
しかも早朝を希望する方よりも19時以降希望の方が圧倒的に多い印象なので、1日に面接できる枠が2枠~3枠程度だったりするわけですよ。
これが単純に厳しいんです。。。(涙)
弊社の場合はエンジニア採用がメインですが、エンジニアが採用できないと言われているこの時代で、企業側がリスケ依頼するのは自滅行為なので、何とか候補者の予定に合わせるしかないものの、とは言え物理的に限りがあるのでどーにもこーにも調整するのが苦しいという。。。
また、個人的に面接は2人連続まで(個人面接を2回連続で実施したら、必ず休憩を入れるとの意味)と決めていまして、理由としては相当なパワーを使うからなんですよね。。。
相手のことを知るのもパワーがいりますし、面接と言う場で弊社の魅力も伝えたいと思っているのですが、弊社の魅力を伝えるのはそれ以上のパワーが必要なんです。
3人連続になると感覚的に処理するだけの面接になる傾向があると痛感し、原則3人連続はやらないようにしているんです。
体力無さ過ぎる!!!
と思われるかもしれませんが、せっかく弊社に興味を持って頂いた方に真摯に対応するためには致し方ないでしょう(完全な言い訳ですが(笑))
ちなみに大手企業の新卒採用担当者は、それこそ繁忙期は朝から晩まで面接し、その後結果の整理や明日の準備をするので、睡眠時間が2,3時間になることもザラなわけですよ。
こんな状態で新卒のフレッシュなパワーと対峙できるかと言えば、そんなこと不可能なので、
面接官の元気が無かったから、不合格フラグだな
と思わず、気長に結果を待ちましょう。
単純に疲れているだけですから。
空白期間がある場合はどうするべきか
- 今まで激務続きで、一度自分の人生をリセットするための休息期間を設けたい
- 昔から行きたかったニュージーランドで生活したい
- とにかく休みたい
等々、仕事から一旦離れたいと思う気持ちは誰にでもあるはず。
ただ、現実的にはそのような理由で空白期間を空けると、書類選考が通過しなくなる企業が出てくるのは事実です。
知人から聞いた話ではこんな方がいたようです。
- Aさんは日系の超有名メーカーで働いていた
- 海外ドラマに憧れて会社を辞めた後に渡米し、のらりくらり1年半生活していた
- 生活資金が底をつきそうになったので、そろそろ日本で働こうとし自己応募で30社エントリー
- しかし、30社とも全滅。
- エージェントを利用するも、自分が行きたい会社(大手志向が強いので、ほとんど大手企業)は紹介されない
- その後も日系はほとんど面接にすら行けず、最終的に外資のコンサルに内定
なんかこういう世の中って嫌ですよね(笑)
人生100年時代と言われている中で、血気盛んな20代~30代の期間に仕事を離れたいと思う瞬間は誰にでもあるはず。
むしろ仕事から離れて勉強するなり、様々な文献に触れるなり、歴史を体験するなりした方が人としての魅力も高まるはず。
ただ、今の日本ではそれがあまり許されない風土があるのも事実なので、こういうところから変えていかないと、本当の意味で1人当たりの労働生産性は向上しないのかなと思ってしまいました。
とは言え、空白期間のある方を避けるのは、日系の大企業が中心、つまり黙っていても応募が大量に来る企業なので、それを除けば十分に入社することは可能です。
私は企業目線で見てしまいますが、今の時代って本当に人が採用できない、というより求人に対して人があまりに少ないんです。
何が何でも日系の超大手企業で働き続けたいというマインドの方は空白期間を作ることはお勧めしませんが、そこに対して強いこだわりが無い方はいくらでも職場はあることを是非知って頂ければと思います。