就活本なんて読む必要無し!就活生に本当にお勧めしたい書籍
こんにちは!
採用担当の池田です。
最近、テレビ番組のガイアの夜明けで伊藤忠商事の特集がされていましたね。私は面白い企画だなと思いまして、どうやら15年近く前にも伊藤忠商事の特集をし、その時に特集した新入社員のその後を追った内容になっていました。
新入社員時代は全然ダメダメでも、その後様々な経験を積むことで成長した様子が描かれていました。
こういうのを新卒説明会で映像として流すことができれば働くイメージや成長イメージが具体的に持つことができて良いですよね。
ただこの放送で、女性へのキャリアに対して理解が足りないと思われる発言が流されており、ネットでプチ炎上していましたね。
キャリア面談にて、育休産休を2回取得した女性の部下に対して、男性上司が、
同期の男性よりも遅れを取っている
との発言。
また、
残業がほとんどない管理部へ異動したらどうだ
との提案。
私もリアルタイムで見た時に、これ流して大丈夫なのかな?と思ったのですが、案の定、その後ネットでは物議を醸していました。
働き方改革やダイバーシティを声高々に謡っている伊藤忠にも関わらず、実態は旧態依然とした女性軽視の会社じゃないかと。
私個人的意見を伝えると、そもそもあの場面を流した意図は何かというのが気になったんですよね。
女性総合職の特集も兼ねていたからこそ、敢えてああいう厳しい現実をフォーカスした演出で、伊藤忠側も納得した上での演出かもしれない。
一方、そこまで深く考えず、伊藤忠側の意図を無視してテレビ局側が流してしまった可能性もあるのかなと。というのも私自身も実は過去にテレビ局のインタビューを受けたことがあるのですが、基本的に現場を撮影する制作会社の方ってめちゃくちゃ適当なんですよね(笑)というよりモラルが欠けているなと思う方も私自身はお会いしたことがあるので、撮影した内容を全国放送した時に、視聴者がどのように感じるのか、ネガティブに捉える人はいないのか、傷つく方はいないのか等の想像力が欠けてしまうのは、制作会社側の責任もあるかなと。
とは言え、今回の内容の実態は全く分からないので適当なことは言えないのですが、せっかく面白い構成にも関わらず伊藤忠側としても思わぬところでマイナス評価を受けてしまいましたね。
しかし、現実的にこういう映像が流れても就活生からの人気に陰りが出ることなんてまずあり得ないんですけどね(笑)
さて今回は就活をする上でお勧めの書籍をご紹介します。
書籍で知れることはたくさんある
意外かもしれませんが私自身は大学生の頃にめちゃくちゃ本を読んでいたんですよね。高校まで全く読まなかったのに、大学に入ってからは週2冊以上は読んでいたので、4年間で400冊以上は読んだ自負はあります。
社会人となった今でも定期的に読んでいるのですが、その中で就活生の皆さんにお勧めしたいことをまとめたので、ぜひ参考にして下さい。
①破天荒フェニックス オンデーズ再生物語(NewsPicks Book)
Amazonリンク:破天荒フェニックス オンデーズ再生物語
なぜ見てほしいのかというと、仕事って本来こういうものだよねということを伝えたいから。
死にかけた会社をゼロから、いやマイナスから立て直す様子がリアルに描かれている内容です。
この手の経営者の本って過去にもたくさんあると思うんですけど、リアルな感情が散りばめられていたので個人的には非常に読みやすいと感じ、お勧めさせて頂きます。
最近の就活生は、売り手市場の影響もあるのかもしれませんが、
- いかに働きやすいか
- いかに成長させてもらえるか
- いかに給与が高いか
という、どこか自分を置き去りにした考え方で選んでいると思うんですよね。
もちろん私自身もそのような視点で企業を選んでいたので偉そうなことは言えないのですが、本来仕事ってそんな生半可なものではなく、全身全霊を掛けて取り組むものかなと。
例えば学生時代の文化祭準備って大変だけど楽しかったですよね?
- 夜遅くまで残って、先生にお願いだから帰れと言われるぐらいまで残り、次の日の朝も可能な限り早く学校に来て準備に没頭する
- クラスの中に必ず偉そうに指示するだけの仕切り野郎がいるので、必ず誰かと揉めてクラスの雰囲気が悪くなる
- やる気のないメンバーに協力するよう強く伝えてもその場ではスカすけど、本当はどこか後ろめたさを感じていてクラスの皆に協力する機会を失った中二病の3人組をどうにかして協力的にさせる
- なぜか男子と女子で揉めるけど、本当は好き同士だったりで、文化祭終了後なぜ付き合う人が多数発生する
などなど、一生懸命が故にいろんなトラブルがあると思うのですが、振り返ってみると非常に充実していて、まさに青春そのものとして記憶に残っている方も多いのかなと思います。
このように一生懸命取り組んでいるときって残業時間とか報酬とかやりがいとかって考えていないですよね?
世の中の成功者と言われている人たちって、そのようながむしゃらな時期を必ず経験していて、結果としてスキルが身についているだけだと私は考えています。
最初から仕事を選り好んだりするわけではなく、ただ目の前のことに夢中になることがキャリア形成において最も重要だということを考えさせる内容でした。
決して価値観を押し付けるわけではございませんが、せっかくの人生なので何か夢中になれるものを見つけるきっかけになればと思い、推薦させて頂きました。
ちなみに!弊社は「24時間働けますか?」みたいな会社ではないのでご安心を!現状は月間平均残業時間20時間になっており、仕事が終わればサッサと帰る風潮です。
私なんて月1時間ぐらいしか残業していないので、徹夜とか絶対に無理な人間です(笑)
そういえば学生時代の文化祭のときも、一人だけ普通の時間に登校したら白い目で見られたような。。。もしかして嫌われていたのかな。。。
②苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」(ダイヤモンド社)
Amazonリンク:苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」
ここで書かれている内容を企業研究、自己分析と呼ぶなら大賛成です。
ただこのレベルを就活生レベルでやるには限界があると思うので、自己分析の参考にしてほしいという意味ではなく、物事を考えるということはこういうこと、このレベルなんだよということを伝えたい、その想いでお勧めさせて頂きました。
かく言う私はこんな偉そうに言えるほど考えるタイプではないので、一緒に勉強しましょう(笑)
例えば、業界を選ぶ際って「好きで選んではいけない」ってアドバイスって必ずありますよね?
その際の根拠って、たいてい、
- 仕事と趣味は別だから
- 仕事は泥臭くて辛いことが多いから、キラキラした側面だけ見るとギャップを感じるから
等、大人の正義感を押し付けたような内容が返ってくることが多いと思います。私自身もこのような話を聞いて、いつも納得したようなしないような曖昧な感じでした。
それに対してこの本には、企業目線で考えるとそのジャンルや商品が好きな人ばかりを集めると、マーケットが非常に狭まって結果的に自分たちを苦しめるという趣旨が書かれていました。
自動車業界を例に取ると、現在大きな転換期に差し掛かっていますが、残念ながら海外勢(Google等)には自動運転の領域が大きな遅れを取っていますよね。それがなぜ起きてしまったのかといえば、車好きの人ばかりが社員だからとのこと。
自動車会社には生粋の車好きが集まっているので、
車を運転することは多くの人が大好きだから、自動運転なんかそんな簡単に広まるわけないっしょ
と勘違いしている社員が多いために、圧倒的に遅れを取ってしまった。運転免許においてMT取得者は毎年減っているので、データから見ても運転好きは減っているのが明らかにも関わらず。。。
上記の理由から企業側としては、ただその商品やサービスが好きという理由だけでは採用しない、というより採用してはいけないことが分かりますよね。
※ただ結局は好きな人でないとそもそもその業界を志望しないのが通常なので、この辺りは矛盾しますが。。。
就活になると様々な説を耳にすることが多くなりますが、それを正面から受け取るだけでなく、なぜそうなのかを考えることの重要さや深さを知れる本になっていると思うので、ぜひ一度読んでみて下さい。
③アンガーマネジメント実践講座(PHPビジネス新書)
Amazonリンク:アンガーマネジメント実践講座
数年前から流行っている「アンガーマネジメント」。怒りを上手にコントロールすることで生きやすくなると言われており、私自身も感情の起伏の乱れがあるタイプなので読んでみました。
ただ一見就活生とはあまり関係ないように思えるかもしれませんが、怒りの源泉を考えることが自身の価値観に通ずるものがあると考えたため、お勧めさせて頂きます。
ちなみに怒りが二次感情であることはご存知の方も多いと思いますが、そもそも怒りの源泉って何だと思いますか???
私がこの本を読んで納得した答えとしては、
自分が考える“べき論”が裏切られたとき
とのこと。
例えば会社に遅刻した部下がいたときに、上司の頭の中では、
社会人であれば、時間は守るべき。にも関わらず遅刻するなんて許せん!
っとなっているとのこと。
私自身も怒りの感情が芽生えた時って、自分が信じていることやそうすべきと思っていることに反した言動があったときにイラっとするなと妙に納得したものです。
- 電車では次の駅で降りる人や乗る人のことを考えて行動すべきなのに、なぜこの人は一切動こうとしないのか。
- 人にお願いしたいときには、相手の事情や考えを踏まえて依頼すべきなのに、なぜこの人は一方的に伝えるのか。
- 目上の方と話すときには、最低限のマナーや敬語に留意して接するべきなのに、なぜこの人は挨拶をせず、タメ口で話しているのか。
このように自分が生きてきた中で構築された「べき論」があなたの大事な価値観に繋がっているので、自分自身を振り返る上では重要だなと思いました。
もちろん、これだけで業界や企業を決められるほど安易ではありません。ただ就活生の自己分析を見る限り、過去の出来事を振り返ってその前後での感情の変化を追っているだけの方が多かったり、思いっきり理想の自分に近づけようと無理に過去の経験を繋げている方も散見されるので、それ自体を否定するつもりはありませんが、そんなことに時間を費やすぐらいであれば、自分が怒った要因を掘り下げるほうがよっぽど有意義ではないかと考えています。
一度自分がどんなときに怒りを感じるのかを考え、それがどんな“べき論”に反しているのかを考えると、自分が大事にしている考えや価値観が出てくるかもしれませんので、一度考えてみてはいかがでしょうか。
本を読まない大学生
大学生協のデータによると、大学生の半数以上が1週間に1冊も本を読まないという記事を見たのですが、企業をかき集めただけの就活イベントに行ったり、過去の経験を書き出すだけの自己分析をするよりは、よっぽど本を読んだ方が就活にとって有益だと思っています。
例えば有名な経営者の方の自伝を読めば、必ず進路についての章があるので、それを参考にすることもできるでしょう。
また企業の繁栄の経緯が書かれた本であれば、ビジネスとはどういうものか、どういう人が活躍し求められるのかを読み取ることができるでしょう。
ちなみに私自身は大学生の頃になぜ本に夢中になったかと言えば、単純に説明会に行くのがめちゃくちゃ面倒だったんですよね。。。だって大学から東京までの往復で3,000円掛かるので、1回の飲み代分と考えるとめちゃくちゃ割高ですよね。まためちゃくちゃ愚痴になりますが、就活生当時、急に企業から電話で呼び出されて、何か良いことあるかなーっと期待してすぐに東京本社に向かったのですが、良く分からない社員交流会が開かれており、単に社員と話すだけという謎のイベントでした。人集めの頭数として利用されただけじゃんかと。。。
いやいや、と言うより往復の移動時間だけで2時間掛かる&交通費3,000円の消費と考えるとめっちゃ損やん!っと思ったことを思い出しました(笑)
そのためなるべく東京に出ることなく、情報取る方法が無いかを考えたときに、書籍が最も効率的だと思いかなりの量を読んでいました。
※とはいえ、流行りの自己啓発本ばかり読んでいたので、チープな本ばかりと言われればぐうの音も出ませんが(笑)
また話は若干逸れますが、中途面接で普段から技術書を読んでいるエンジニアと、読まないエンジニアでは、スキルに差が出ているなと感じています。
今はWEB上で多くの技術情報が取得出来るので、読む必要が無いと考えているエンジニアもいるようですが、やっぱり物事の成り立ちや背景、ロジックをしっかり理解するためには技術書が最適だと思うんですよね。
WEBだけでも、表面上の課題においての解決手段には十分なり得ると思いますが、結局上辺だけのテクニックなので、、、っとエンジニアではない私が論じても説得力が無いのであまり深く論ずるのは止めましょう(笑)
ただ面接で話していく中でこの人は優秀だなと思う方に、普段技術書を読んでいるかと問うと、ほぼ100%で日常から読んでいると回答される方が多いのは事実です。
就活に限った話ではありませんが、やはり人としての深さや教養を身に着けるためには、インプット(書籍だけでなく人との会話も含む)機会を多く持ち、そこから自分だったどう考えるのかの繰り返しが重要だなと考えております。
就活も終盤を迎えているので、おそらく精神的に苦しい方もいると思いますが、そういうときこそ本の力を借りると、心が軽くなる言葉に出会えるかもしれないので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。