初めて転職活動をする方へ。2社目に失敗すると、あなたはジョブホッパー予備軍です。

初めて転職活動をする方へ。2社目に失敗すると、あなたはジョブホッパー予備軍です。

こんにちは!
採用担当の池田です。

私が面接官として中途面接をさせて頂く中で、候補者の方に「次の会社に求めること」を必ず聞くようにしているんですよね。仕事内容はもちろんのこと、それ以外の制度や社風等、次の会社でのギャップを感じないように事細かく聞くようにしています。

数多くの希望を聞く中でふと疑問に思うことは、
なぜ多くの方にとって望む環境が満たされた会社がないのか
ということ。

例えば下記の中におそらく読者の皆様が望む環境は入っているのかなと思います。

  • 私服OK
  • リモートワークOK
  • 朝昼晩の食事代無料
  • 家賃補助
  • マッサージ室完備
  • 残業無し
  • 有給消化率100%
  • 書籍購入費補助
  • 資格取得費補助
  • トレーニングジム完備
  • お菓子やフリードリンク完備
  • 評価制度の透明性
  • 退職金制度完備
  • 部活動制度
  • 好きなPC選択可能
  • 生産性が考えられたオフィス
  • 男性の育休取得義務
  • 部署異動の柔軟性

他にもあるかもしれませんが、私が面接時に聞いた希望はざっとこんな感じになるかなと思います。

もし仮に上記が全て満たされた企業があれば、皆さん入社したいと思いますか???
少なくとも弊社が明日からこれらを全て確実に実施するとなったら、飛躍的に採用力は上がるでしょう(笑)

ただ現実的にはそう簡単に用意するのは難しいんですよね。

例えば転職で人気のGoogleの場合は理想とされる環境に近いのかもしれませんが、なぜGoogleがそのような環境を整備できるのかを疑問に思ったことがあったんですよね。

このようなことを考えていると、弊社の社員から、
単純に儲かっているからでしょ
と至極真っ当な答えが返ってきました(笑)

多くの会社にとっての福利厚生って、従業員の満足度向上や定着率向上の観点でも重要ですが、経営的には節税の観点も大きいんですよね。
そのため企業規模がそこそこ大きくなってくると、高い法人税を支払うぐらいだったら、何か従業員のために使いたいと思うのが経営者の真っ当な考えだと思います。

ただ上記で挙げた制度を全て取り入れるとなると、相応のコストが掛かるので、大前提としてめちゃくちゃ儲かっている企業でないと難しい。
そのためなぜGoogleが働きやすい環境を整備できるかと言えば、Google検索というプラットフォームを作り、その検索に連動する広告型ビジネスモデルを構築したことで莫大な収益を安定的に得られるからです。

  • 単純にお金があるから、その分投資も出来る。
  • 投資が出来るから優秀な社員が集まる。
  • 優秀な社員が集まるからさらに儲かる。

という好循環サイクルが回せていることが凄いですよね。

近年日本の会社でも、開発したプロダクトが大きく当たったことでそれで得た利益を元に別事業に投資するような取り組みをしている会社を見られるので、純国産で世界中の方が働きたいと思える会社が出てくると面白いかもしれませんね。

さて今回は初めて転職をする方に向けてブログを書きたいと思います。

自身の初めての転職は悩んで悩んで悩み抜いた

私自身、初めて転職する際は非常に悩みました。というよりまさか自分が転職するなんて思ってもいなかったんです。

過去のブログを見て頂ければ私の性格は何となくお分かり頂けると思いますが、ただただ敷かれたレールを何も考えずに進み、周りが良しとする方向を目指すことが大事だと考えている典型的な大企業病の人間でした。

1社目は退職する人がほとんどいないガラパゴスのような会社でして、安定が日本一合う会社だと未だに思っています(笑)
決してdisるつもりはなく、頭の良い優秀な方ばかりでしたし、残業はほとんどないにも関わらず年収も高い。新卒の就活で内定を取ったときには、
ずっとこの会社で働くんだろうな
と思い込んでいました。

仕事自体は正直つまらなかったのですが、仕事ってそういうものと割り切っていましたし、周りの人も優しかったので、特に辞める理由は無かったんですよね。

ただそんな自分がなぜ辞めたかというと、イキイキと働く人が羨ましかったんですよね。今思えば隣の芝生は青く見える状態だったかもしれませんが、様々なメディアを通して、
仕事めっちゃ楽しいっす!
みたいな人を見るたびに、そういう働き方も実現できるのかなと期待していたんです。

いや、期待という表現は間違っていますね。僕自身はイキイキと働くイメージは元々持ってしまっていて、というのも過去の経験でそういう瞬間があったからなんです。

それが大きく2つあって、1つ目が中学時代の部活。2つ目が大学時代のアルバイト。
この2つはとにかく僕にとって充実していて楽しかった記憶しかないんです。

ただ読者の皆さんからすると、
部活やアルバイトと、社会人の仕事は全く違うだろ
と突っ込みたくなると思いますが、例えば部活やアルバイトが嫌な人もたくさんいますよね?

中学時代の部活の仲間とは今でも会っていますが、
部活はそんなに楽しくなかったなー
という仲間もいたので、決してその部活が誰にとっても楽しかったものではなく、僕自身の捉え方だったのかなと。
またアルバイトはさらに顕著で、やる気のないメンバーも明らかにいた(可能な限りシフトに入りたくない等)ので、そういうのを思い返すと、部活やアルバイトそのものが楽しいということではなく、自分にたまたま合っていただけだったのかなと思っています。

つまり人によって合う・合わないという違いは明らかに存在し、万人にとって楽しい仕事は存在しないということだけは私自身の経験から納得感があったんですよね。

そのため今自分が働いている会社は、みんなつまんないと思っているわけではなく、自分に合っていないだけなんじゃないかなと。

そのような考え方をするようになり、少しずつ転職を考え始めたんです。

ただそうは言っても、元々の性格が弱腰チキンなので、今の安定を捨てることには中々踏ん切りが付かずモヤモヤと過ごしていました。

それで結局なぜ転職できたかっていうと、特段決め手はないんですよね。。。

ずっとモヤモヤしていて何か月も気持ちが晴れない状況が嫌だったので、何か行動しないとなと。それで転職活動っぽいことを少しずつ始めていって、その延長線上で“エイっ!”と思って転職しちゃった感じです。

私自身の見解ですが、“短期的に見た場合の安定”した環境を捨てるためには、最終的に勢いとか大胆さがある意味で必要なのかなと思っています。

初めて転職する方は下記の3つに要注意

一種の転職ブーム?みたいな風潮を現場レベルで感じていますが、これから初めての転職活動を控える方は下記に注意してみて下さい。

①新卒と同じノリで転職しない

日本の新卒就活の悪しき点ですが、入社後に何をするのか知らない状態で入社することが多いですよね。これは企業側にも原因がある(配属リスクやジョブローテーション等)のですが、学生も具体的に何をやりたいのかを考えずに決める傾向はありますよね。

以前新卒面接時で、
技術力を身に付けることができるIT企業に入りたい
と力強く言っていた学生がいたんですよね。彼が言う技術力とは、上流だけでなく開発からその後の保守運用まで一貫して全ての工程で対応できる力とのこと。まぁありきたりではあったのですが、話の深掘りをすると大して勉強していないし全ての話が軽い。
そして他社状況を聞くとどうやら弊社が第一志望とのこと。ただ明らかにそんな感じではなかったので、
弊社を抜くと他はどこの会社が良い?
と聞くと、まさかのNRI。

いやいや、あなた技術力付けたいんじゃないのかいと。NRIに入社してあなたが望む技術力が身に付くのかと。1年目から調整業務でパワポとエクセルのスペシャリストで生きていくのかと。

決してNRIさんを悪く言うつもりはないのですが、大手と言われている企業は実際に開発をすることが業務のことをことを知らない方が多いんだなと痛感した経験でした。

ただその感覚を元に初めての転職をするのは大変危険です。まずそもそも中途の場合は総合職としての募集よりも、ジョブ別採用が一般的なので、何がやりたいのかを明確にしなければいけない。

何でもやります!
では
あなたはアホですか?
となりかねません。
※ただ、今の時代に「何でもやります!」と言う人は逆に重宝されるかもしれません(笑)

また曖昧な業務理解なままで落とされるのはまだ良いんです。不幸なのはそのまま採用されてしまう場合。

転職の際って、結構自分の都合の良い解釈で捉えがちなんですよね。

例えば営業職として採用された場合。

  • この会社は今後グローバルに力を入れると言っていたから海外出張とかも任されるんだろうな。わくわく。
  • 最後の社長面接でめちゃくちゃ好感触だったし右腕として期待したいみたいなことを言われたから、経営に近いポジションで営業できるんだろうな。わくわく。
  • 人事担当者から評価が高いと言われたから、まさか自分が新人のような飛び込みの営業はしないだろう。まさかね。。。

こんな感じで勝手に解釈すると、入社後に非常にギャップを感じることになりかねません。

そのため、今の会社が辛くて早く次の会社を見つけたい方であっても、

  • 次の会社で何をやりたいのかを明確にする
  • 受ける企業では具体的にどんな仕事をするのか細かく聞く
  • 疑問点があれば些細なことでも質問する

を徹底することをお勧めします。

②年収について理解する

皆さんは自分の年収額って言えますか?私の感覚論ですが、大手にいる人ほど自分の年収について知らない人って多いんですよね。
なぜなら自分で自分の価値を上げようとしていないから。

多くの大手企業は年齢による給与テーブルがあるので、成果に関係なく昇給していきますよね。そのせいか給料について責任を持っている方が少なくなっているのかなと。

ただここで伝えたいのは、年収“額”について正値を知ってほしいというわけではなく、自分の年収がなぜその金額なのかということ。

以前のブログ(給与交渉について思うこと。あなたの価値って何ですか?)でも伝えましたが、年収について正確に理解しようとしている人って少ないんですよね。

今の時代は転職すれば年収アップするみたいな情報に惑わされて、面接でも平気で100万から200万アップを希望する方がおりますが、そもそも今の年収分に見合う付加価値を生み出しているのかと。

例えば私の1社目を挙げると、はっきり言って貰い過ぎです。仮に1社目の方が転職した場合は一部の超優秀な人を除いてほとんどの人が給与の大幅ダウンは避けられないでしょう。

それを知っているからこそ転職できない方もいると思うのですが、入った会社のビジネスモデルが整っていることで、感覚がおかしくなってしまうんですよね。

現在の年収額を把握するだけでなく、そもそもその年収に見合う付加価値を生み出しているのかをしっかり考えた上で、希望年収を伝えましょう。

ちなみに!めちゃくちゃ優秀にも関わらずダメ経営者に搾取されている方もいるので、そのような方は自信をもって年収アップを伝えましょう。特にIT業界は2次受けや3次受けと言われている企業にとんでもなくスキルを持った方は結構いますからね。どうぞ弊社の門を叩いて下さい!

③求人媒体やエージェントの裏側を理解する

これは話すと長くなるので別の機会で詳細をお伝えしますが、基本的に媒体やエージェントは“ビジネス”だと思って下さい。
簡単に言えば媒体やエージェントからの情報は全て疑うこと。そして都合の良い情報に惑わされることなく、自分で理解する姿勢を持つことです。

私は採用を担当して幻滅したことの一つが、人材業界(主に媒体や通常エージェントメインの会社)の闇の部分なんですよね。はっきり言って適当です(笑)

そもそも本質的なビジネスモデルではない(例えば、情報の非対称性を突くモデルであり、確かなエビデンスが無くても情報公開できてしまうレビュー機能の脆さ等)ので、それゆえに参入障壁が低く、大して知識も経験もない人でも始められてしまう。

現に、毎年1000社以上が人材業者として登記申請があり、それと同等数が廃業しています。就活コンサルタントと自称している方も3年で多くの方が転職しています。

仮に私が今の会社をクビになっても、120%人材業界には行きません。

もちろん人材業界の中でも素晴らしい会社や人もいるので、そのような方とは懇意にさせて頂いておりますが、初めて転職をする方はそのようなことを知る由もないので、とにかく疑う姿勢を持つことが重要です。

さて最後になりますが、初めての転職は勇気がいる行動ではあるものの、個人的には2社目の企業ってめちゃくちゃ重要だと思っています。2社目をミスってしまうと辞め癖が付くことで、あっという間に社数を重ねてしまうことになりかねません。

いわゆるジョブホッパーと呼ばれる人ですね。

そのため、可能な限りリスクを減らすための準備が必要なので、上記を参考にして頂ければ嬉しいです。

最近の記事

  • 関連記事
  • おすすめ記事
  • 特集記事

アーカイブ

カテゴリー

PAGE TOP